須田幸英税理士事務所 事務所通信 平成24年11月号掲載
世界経営者会議
 平成22年2月号で、「稲盛和夫 JAL会長就任!!」をこのコーナーで書きました。ほとんどの人が二次破綻するのではないかとその就任を疑問視していましたし、私も「今回のJAL会長就任は相当勇気のいる決断だったと思いますし、是非成功してほしいものです。」と心配していました。
 ところが、皆様ご承知の通り今年9月に再上場を果たすまでに、V字回復しました。この再上場に際しては、外野からいろいろな角度からの反対論もあったようで、JAL内部にも動揺があったようですが、「我々は人間として正しいことを行っているのだから微動だにする必要はない。うろたえるな」というような話をして落ち着かせたそうです。私は、反対論を唱えた人は何と心の貧しい人かと思いました。失敗すれば晩節を汚すかもしれない役割を担って、無償で再建に取り組んだことをなぜ賞賛することができないのでしょうか。こういう人に限って、二次破綻でもすればやっぱり駄目だったではないかという人です。
  その日本航空名誉会長 稲盛和夫氏が標記「世界経営者会議」において次のように述べていることが日経新聞24.10.31付に掲載されていましたので一部紹介します。
 
  リーダーは次の4つのことを果たす人だと考える。第1は組織の目指すべきビジョンを高く掲げる人。困難に直面しても目指すべきただ1点に向かって集団を率いるのがリーダーだ。第2は組織のメンバーとビジョンを共有できる人
          (中略)
 第3は人間性だ。人間性を高めるだけでなく、いわゆるフィロソフィーを組織に広める。これが組織を一つにする。最後に業績が向上する仕組み作りの能力もリーダーに問われる。
          (中略)
  最大の復活要因は倒産という死の淵をみた社員が、再建を心から願い懸命に努力したからだ。
  バブル崩壊後、日本経済は低迷している。円高や高い法人税率など逆風の要因も多いが、技術や豊富な資金、優秀な社員など日本企業は恵まれている面も多いはず。悲観論に陥ることなく自信をもっていい。リーダーはビジョンや目標を掲げ、不屈不撓の精神で集団を率いなければならない。                                                     
                                                               以上

  身の引き締まる思いがしたのは私だけでしょうか?


  
                所長 須田幸英
 事務所通信11月号掲載
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